入退社手続きの進捗一元化

運送業(複数営業所) 従業員140名 人事 / 総務
Power Automateジョブカン連携

想定ケース

ここでは、従業員140名の運送業で、ドライバーの入退社が月数件発生し、総務が手続きを個別のメモで進めているケースを想定します。

項目内容
業種・規模運送業(複数営業所)・従業員140名
対象部署総務(担当2名)+配車・整備など貸与品の関係部署
対象業務入退社時のアカウント発行・貸与品・社会保険手続き・勤怠システム登録

お客様の状況と課題

この会社では、ドライバーの入退社が月4件程度発生します。

勤怠管理にはジョブカン(勤怠管理のクラウドサービス)を導入済みです。

それでも入社のたびに、総務がアカウント発行、貸与品(制服・車両キー・燃料カード等)の手配、社会保険手続き、ジョブカンへの従業員登録を、担当者ごとの個別のメモで進めています。

タスクの依頼先は総務・配車担当・整備担当に分かれ、進捗確認は口頭とメールの往復頼みです。

その結果、抜け漏れが実際に起きています。

初出勤日に打刻ができない、保険手続きが期限ぎりぎりになる、退社時の貸与品回収が漏れる、といった具合です。

しかも、同じ入社者の氏名・所属・入社日をメモ・依頼メール・ジョブカンへそれぞれ手入力しているため、転記ミスの温床にもなっています。

実現したいこと

  • 入社決定と同時に、必要タスクの一覧が自動で揃う状態にする
  • 各担当への依頼と進捗管理が1つの画面で回る状態にする
  • ジョブカンへの登録情報の転記をなくす
  • 退社時の回収・停止タスクも同じ仕組みで管理する

改修の概要

現状は、入社が決まると総務担当が過去のメモを探して手続きの段取りを組み、各担当へメールで依頼し、返信を追いかけて進捗を確認する流れです。

この段取りと確認の往復だけで、1件あたり約3時間の事務作業が発生しています。

改修後は、入社決定の情報を1回登録するだけで、雇用形態・職種に応じた必要タスクの一覧が自動で生成されます。

この自動化はPower Automate(Microsoftのソフト同士をつなぐ自動化サービス)で行い、各担当への依頼通知と進捗の記録は1つのタスク一覧画面で回る仕組みです。

ジョブカンへの従業員登録も、最初に登録した氏名・所属・入社日が連携の窓口(システム同士がデータを受け渡す仕組み)を通じて自動で反映されるため、転記が不要になります。

退社時も同様に、貸与品の回収・アカウント停止・保険手続きのタスク一覧が自動で生成されるので、担当者の作業はタスクの実施と完了チェックだけになり、1件あたり約1時間で済みます。

使用する技術構成

役割使用技術選定理由
現場の人が触る部分タスク一覧・進捗画面(Microsoft 365内のリスト機能)総務・配車・整備の全員が同じ画面で進捗を見られる。追加のソフト購入が不要
裏側の処理(タスク生成・通知)Power Automate入社決定の登録をきっかけに、雇用形態別のタスク一覧を生成し、各担当へ自動通知する
勤怠システムへの登録ジョブカンの連携の窓口を通じた自動登録最初の1回の入力だけで従業員情報が反映され、転記ミスがなくなる
社会保険手続き既存の労務手続きの流れを維持手続き自体は現行のまま、期日管理と完了チェックだけを本仕組みに載せる

効果試算

前提: 人件費単価2,500円/時(事務・総務職の職種別単価・福利厚生込み概算・推定)

項目BeforeAfter
1件あたり事務作業(段取り・転記・進捗確認の往復)約3時間約1時間
対応件数月4件(年48件・入退社合計)同じ
対応人数総務2名で分担同じ
年間工数約144時間約48時間
年間人件費換算約36万円約12万円

年間削減効果は約24万円(約96時間)と試算しています。

抜け漏れ発生時の手戻り・謝罪対応の時間は含めていません。

金額には出ませんが、初出勤日に打刻できないトラブルの解消や貸与品回収漏れの防止、担当者が不在でも進捗が誰でも見えるようになる点も、現場にとっては大きな効果です。

運用コストの目安(構成パターン別・推定)

構成ランニングコスト(目安)向いているケース
A. Microsoft 365標準機能内で構築既存プラン内で追加費用なしMicrosoft 365を全社導入済みで、まず入社フローだけ整えたい
B. Power Automateの上位機能を利用月数千円程度の追加ジョブカン連携など外部サービスとの自動連携まで組み込む

ジョブカン連携の利用条件は契約プランによって異なるため、導入前に契約内容を確認します。

構築費用は個別にお見積りします。

リスクと対策

リスク内容対策
個人情報の取り扱い入社手続きにはマイナンバーや保険情報などの機微な情報が関わるタスク一覧には個人番号等を載せず「手続き名と期日」だけを管理する。個人情報は既存の労務書類の保管ルールに残し、画面のアクセス権を担当者に限定する
連携先の仕様変更ジョブカン側の連携の窓口の仕様変更で自動登録が止まる可能性がある連携エラー時に総務へ自動通知し、手動登録の代替手順をあらかじめ文書化しておく
タスク一覧の形骸化通知を見ない担当者がいると進捗が画面に反映されず、結局口頭確認に戻る期日超過の自動アラートを設定し、月次で運用状況をレビューする
例外パターンへの対応漏れ職種転換・再雇用など定型外の入社はタスクの型に合わないタスクを手動で追加・削除できる設計にし、例外は総務が調整して回す
構築者の退職で保守不能自動化フローの中身が作った人にしかわからなくなる構成図・設定値・改修手順のドキュメントを納品物に含める

導入の進め方と期間の目安

標準的には次の4ステップで、合計1.5~2ヶ月が目安です。

期間は推定で、貸与品の種類数と関係部署の数によって変動します。

Step1. ヒアリング・現状把握(約2週間)

現行の手続きメモを棚卸しし、雇用形態別の必要タスクを一覧化する。

ジョブカンの契約プランで連携機能が使えるかも、この段階で確認しておく必要がある。

Step2. 構築(約2~3週間)

タスク一覧画面と自動生成の流れ、ジョブカン連携を構築する。

テストデータで動作を検証する。

Step3. 並行運用(約1ヶ月)

直近の入社1~2件を対象に、従来のメモ運用と並行して動かす。

タスクの過不足を実際の手続きで確認する。

Step4. 本稼働

タスクの型が固まったら切り替える。

定型外の入退社は手動追加で対応する。

お客様にお願いすることは、現行の手続きメモ・チェックリストのご提供、ジョブカンの管理者権限での連携設定へのご協力、総務ご担当者との週1回・30分程度の打ち合わせの3点です。

この構成が向く会社・向かない会社

この構成が効果を出しやすいのは、次のような会社です。

  • 入退社が月2件以上あり、手続きの関係部署が複数に分かれている
  • Microsoft 365を導入済みである
  • ジョブカンなど既存の業務システムがあり、そこへの転記が二重入力になっている

逆に、入退社が年数件であれば、紙のチェックリストの整備だけで十分なことが多く、導入をおすすめしません。

Microsoft 365を導入していない場合は、別途その契約コストがかかる前提での検討になります。

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相談は無料です。ご相談いただいても、契約の義務はありません。
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