Obsidianは、自分のPCで情報を管理するノートアプリです。
ノート同士をリンクで繋ぎ、知識のネットワークを構築できるため「第二の脳」と呼ばれています。
本記事ではObsidianの基本から始め方までを分かりやすく解説します。
執筆者

ChatGPT登場以前から生成AIを使う実践型AIユーザー|触れるツールは200種類以上でエンジニア領域にも精通|既存ツールと最新AIを組み合わせた業務自動化や制作フロー改善を多数経験|AIを活用したSEO改善やマーケ施策の最適化にも携わる
Obsidianとは?「第二の脳」と呼ばれる理由
Obsidianが「第二の脳」と称されるのは、脳の神経細胞のように知識を繋ぎ合わせ、新しいアイデアを生み出す構造を持つためです。
単に情報を保管するのではなく、あなたの思考を外部で再現し、拡張する役割を果たします。
その理由を3つの核心機能から解説します。
ニューロンのように知識を繋ぐ「双方向リンク」

Obsidianの最大の特徴が、ノート同士を簡単に関連付けられる「双方向リンク」です。
脳内で一つの記憶が別の記憶を呼び覚ますように、[[キーワード]]
と入力するだけで知識同士を相互に結びつけます。
この機能により、あるテーマについて書いたノートが、関連する全ての情報と自動で繋がります。
点だった知識が線となり、網の目のようなネットワークを形成することで、思考が拡張していくのです。
思考の全体像を映し出す「グラフビュー」

グラフビューは、ノート間の繋がりをネットワーク図として視覚化する機能です。
これは、あなたの知識や思考の地図を広げて見るような体験を提供します。
多くの情報が集中する重要な概念や、逆に孤立しているアイデアが一目で分かります。
自分の思考の全体像を客観的に眺めることで、新たな発見や洞察が生まれるきっかけになります。
安心して思考を預けられる「ローカル環境」

「第二の脳」が効果的に機能するには、安心して思考を預けられる土台が必要です。
Obsidianはデータを自分のPCにのみ保存するため、脳のように完全にプライベートな空間が保たれます。
また、脳が思考を瞬時に引き出すように、Obsidianはオフラインでも極めて高速に動作します。
この安心感と快適さが、よどみない自由な思考活動を支え、「第二の脳」としての信頼性を高めています。
Obsidianと他のノートアプリ(Notionなど)との違い
Obsidianは個人の思考を深めることに特化し、Notionなどはチームでの情報共有に向いています。
データの保存場所や動作速度、カスタマイズ性に大きな違いがあります。
どちらが自分に合っているか、特徴を比較してみましょう。
データの所有権とプライバシー
Obsidianはデータを自分のPCに保存するため、所有権は完全にあなた自身にあります。
一方、Notionなどのクラウド型アプリは、運営会社のサーバーにデータを預ける形になります。
プライバシーを最優先するならObsidianが適しています。
動作の軽快さとオフライン利用
Obsidianはローカルで動作するため、非常に軽快で高速です。
インターネット接続も不要なため、どんな環境でもストレスなく作業に集中できます。
クラウド型アプリは通信環境に速度が左右されることがあります。
カスタマイズ性と情報の整理方法
Obsidianは豊富なプラグインで、機能を自分好みに無限に拡張できます。
情報の整理も、フォルダ分けに縛られない「ネットワーク型」が特徴です。
これにより、情報同士の有機的な繋がりを自然に発見できます。
比較項目 | Obsidian | Notionなどのクラウド型アプリ |
---|---|---|
データの保存場所 | 自分のPC内(ローカル) | 外部のクラウドサーバー |
動作と速度 | オフラインでも高速 | インターネット接続に依存 |
プライバシー | 非常に高い | サービスのプライバシーポリシーに依存 |
情報の構造 | ネットワーク型(リンク重視) | 階層型(フォルダ・ページ構造) |
主な用途 | 個人の思考整理・知識創造 | チームでの情報共有・共同編集 |
Obsidianの始め方【簡単5ステップ】
Obsidianを始めるのに専門知識は不要で、5分もあれば完了します。
以下の手順に沿って、あなたの「第二の脳」を起動させましょう。
- 公式サイトからアプリをダウンロード
公式サイトにアクセスし、お使いのPC用のアプリをインストールします。 - 「Vault(保管庫)」を作成する
ノートを保存するための専用フォルダ(Vault)をPC内の好きな場所に作成します。 - 最初のノートを作成する
編集画面左の「新規ノート」ボタンから、自由にノートを書き始めます。 - ノート同士をリンクで繋ぐ
別のノートを作り、[[ノート名]]
と入力してノート間をリンクさせます。 - グラフビューで全体像を確認する
左側メニューからグラフビューを開き、知識の繋がりが可視化されるのを確認します。
Obsidianの具体的な活用シナリオ
Obsidianは使う人の目的に応じて様々な使い方ができます。
ここでは、学習、仕事、創造活動という3つの代表的なシナリオを紹介します。
学習やインプットを最大化する
読書や勉強で得た知識をキーワードごとにノート化し、関連するものをリンクで繋ぎます。
これにより、情報が有機的に結びつき、物事を多角的に理解する「体系的な学習」が自然と実践できます。
仕事の情報を一元管理する
会議の議事録やプロジェクトメモなどを一元管理し、必要な情報をリンクで関連付けます。
過去の経緯やプロジェクトの全体像を把握しやすくなり、仕事の効率が上がります。
アイデアを育てて創造性を高める
思いついたアイデアの断片をメモとして書き溜め、それらをリンクで繋いでいきます。
バラバラだった点が線で繋がり、自然と企画や記事の骨格がまとまっていきます。
よくある質問(FAQ)
無料でどこまで使えますか?有料プランとの違いは何ですか?
はい、個人利用であれば、Obsidianの主要機能はすべて無料で使えます。有料になるのは、複数デバイス間でノートを同期する「Obsidian Sync」や、ノートをウェブ公開する「Obsidian Publish」といった公式の追加サービスを利用する場合のみです。
スマホでも使えますか?データの同期はどうすればいいですか?
はい、iOSとAndroid向けの公式モバイルアプリがあり、スマホでも利用可能です。データの同期には、有料の公式サービス「Obsidian Sync」が最も簡単で安全です。または、Dropboxなどの外部クラウドストレージサービスを利用して同期する方法もあります。
ローカル保存だとデータのバックアップが心配です。どうすればいいですか?
パソコンの故障に備え、ご自身でバックアップを取ることが非常に重要です。一番簡単な方法は、ObsidianのVault(ノート保存フォルダ)を、DropboxやGoogle Driveのようなクラウドストレージの同期フォルダ内に入れることです。これにより、変更があるたびに自動でバックアップが作成されます。